今の子供たちを見ていて、びっくりするのが引き算の出来なさ加減です。
二桁の引き算は基本的に筆算を使わなければできないんですよ。
これは特別算数や数学が不得意な子どもだけではなく、
得意ではないけど不得意でもないというくらいのレベルの子でも
そんな感じなのです。
自分が子どもの頃と比べると、明らかに学力レベルは低下していますね。
これにはいくつか理由があると思うのですが、思いつくものを書き出してみましょう。
①学校で暗算にトライさせない
これは特に小学校でのことですが、筆算を奨励しているように思います。
そのくせ 11-9=?のような11から18までの数から一桁の整数引く引き算で、
繰り下がりのあるものの具体的な解決策は説明が疎かになっているものと
見受けられます。
その結果、指を使って数えている子がたくさんいます。
これは明らかに小学校の教え方が悪いですね。
国や地方があてにならない時代と言ってもこれは酷すぎます。
しかし嘆いても改善されないので、いつもの通り民間で解決しましょう。
ちなみにさっきの問題の解決策は2通りあります。
一つ目は通称『サクランボ算』と言われるものですね。
引かれる数の十の位と一の位を分け、ひとまず10-9をします。
1ですね。(これは大体の子ができます)
その出た答えに分けておいた一の位の数を足します。
1+1=2ですね。これが答えです。
ちなみに十の位が2以上の場合は引かれる数の十の位の数を1減らして
さっきの答えの十の位に書きます。
二つ目はまずさっきと同じように十の位と一の位を分けます。
そして引く数から引かれる数の一の位の数を引きます。
(学校で絶対にやるなと言われるやつですね。)
今回は9-1なので8ですね。
これは一の位では引ききれない数の計算をしたものです。
この数をさっき分けておいた10から引きます。
10-8=2ですね。さっきと同じ答えになりましたね。
ちなみに十の位が2以上の時は小学校で教えている、
十の位を先に1小さくして、一の位に10をくっつける方法を
合わせて使うと解決しますね。例えば31-9なら
20と10と1に分けるところからスタートすれば出来ます。
11-9を上の方法で解決した後に20を十の位に書けば終わりですね。
て、暗算のススメのはずなのに筆算の解説じゃないか
はい、ここまでは前置きです。
暗算ができるようになるためには筆算が完璧である方がいいのです。
筆算を繰り返し練習していると、面倒くさいと思う日が来ますよね。
理屈も分かっていて、筆算も間違えないようになれば
そうなります。
そうなったとき、暗算ができるようになっているのです。
つまり、少々乱暴な言い方をすれば暗算とは計算結果の暗記です。
または結果のわかっている計算やパターンを使えば使うほど早くなると言ってもいいでしょう。
1+1=2を毎回考える人はいませんよね。
つまりはそういうことです。
さて、話は戻りますが、小学校が暗算にトライさせないというのはつまり
暗算が可能になるほどたくさんの問題を生徒に解かせない
ということにもなりますね。
これを解決するために小学校のうちから簡単な計算問題集を繰り返し
お子さんにやってもらうのがいいでしょう。
②スマホを持っているため、自分で計算しない。
これは主に中学生以上に当てはまると思いますが、
買い物などで計算に困ったらすかさずスマホの電卓で計算という子が多いようです。
計算に困るということは計算が苦手で、苦手ということは
計算の経験値が低いということなのでむしろ自力でやればその経験値を補えるのに
ダメループにハマっています。
小銭を握りしめて駄菓子屋さんに買い物に行っていた私の子ども時代には
スマホはありませんでしたから、自分の暗算力だけが頼りでしたね。
いかにギリギリまで効率よく買い物できるか頭を回転させたものです。
たまにはスマホを持たずにギリギリのお金をもってお使いに行ってもらうのも
いいかもしれません。
だいぶ長くなりましたが、昨今の子どもたちの計算練習不足(野球の素振りみたいなものです)
によって三次方程式は解けるのに引き算が苦手などという不思議な高校生が居たりするのです。
そんなことにならないよう、というか使うべきところで時間を使えるように
小学校のうちから暗算が得意と言えるようになるといいですね。
そんな子どもたちの現状を打破しようとしている、
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